ACOUSTICLUB Vol.3 Archive

A Study of ”Difference and Repetition”(2015-2016) - 水谷晨

作品解説
アーティスト紹介

A Study of ”Difference and Repetition”(2015-2016)

2016年にスペインのVIPAフェスティバルにてMivos Quartetにより初演された作品です。本作品で私が問いたかったのは、奏者の演奏行為の解体とその再構成による新たな音響形象の可能性です。各楽器の運動は独立したリズムを持つ三つの異なるパラメータに分解され、それらの止揚における弁証法が本作品の目的として仮構されています。また最終セクションでは無限音階(シェパードトーン)の実験が行われています。

水谷晨

作曲家。1991年東京都出身。3歳よりヴァイオリンを習い始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校ファゴット科を卒業後に渡米、バークリー音楽大学にてジャズピアノを専攻した後、オランダ王国ロッテルダム音楽院(学士)、後に同国デン・ハーグ王立音楽院ソノロジー科(修士)に進む。
弦楽四重奏作品《A Study of “Difference and Repetition” (2015) for String Quartet》が “VIPA Festival (2016)” (スペイン)にて Mivos Quartet(アメリカ)の演奏により取り上げられたのをはじめ、同年“ダルムシュタット夏季現代音楽講習 (2016)”(ドイツ)においては Quintet for Flute, Clarinet in A, Piano, Violin and Violoncello (2016) が初演されるなど、現在まで日本、米国、オランダ、ドイツなど各国の演奏会、音楽祭、講習会にて作品が数多く演奏されている。一方、近年は楽譜の浄書作品が “Musica con Vista (2016)”(イタリア)及び “北の病展 (2016)”(日本)など各国の美術展に展示されるなど、音楽界以外にも発表の場を増やしている。現在は一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)においてピアノ作品のコンチェルト、オーケストラ編曲を担当している他、ジャズオーケストラから電子音楽まで、精力的に各種委嘱作品を発表している。これまで作曲をリチャード・バレット(Richard Barrett)、ブライアン・ファーニホウ(Brian Ferneyhough)、マーク・アンドレ(Marc Andre)、ステファーノ・ジェルヴァゾーニ(Stefano Gervasoni)、クラウス-ステファン・マーンコプフ(Claus-Steffen Mahnkopf)、ミリカ・ジョルジェヴィッチ(Milica Djordjevi?)、ダニエル・ダダモ(Daniel d’Adamo)、フィリップ・ヒュレル(Philippe Hurel)、パナヨティス・ココラス(Panayiotis Kokoras)、ディミトリ・パパゲオルギオウ(Dimitri Papageorgiou)、ランド・スタイガー(Rand Steiger)の各氏に、電子音楽をレネ・アイレンフット(Rene Uijlenhoet)、和声、対位法、および楽曲分析をラインハルト・ボーケルマン(Rijnhard Bokelmann)、フランス・デ・ベルグ(Frans de Berg)、テオ・ファルベイ(Theo Varbey)、様式学習をアリエ・ボーアス(Arie Boers)、音楽史をマルセル・ザイストラ(Marcel Zijlstra)、ジャズピアノをフランチェスカ・タンクスレー(Francesca Tanksley)、音楽美学、哲学をトン・ドミッセ(Tom Dommisse)各氏に師事。

菊池晶子(Violin)

都立芸術高等学校卒業後、東京音楽大学入学。同大学大学院修了。 在学中に特待生奨学金を取得。
東京音楽大学シンフォニーオーケストラの定期演奏会、ヨーロッパ公演等、様々な演奏会でコンサートミストレスを務める。第10回東京音楽大学コンクール弦楽器部門第三位入賞。現在はオーケストラや室内楽を中心に活動。ヴァイオリン講師として指導にもあたっている。
洗足学園音楽大学の演奏要員。おーけすとら・ぴとれ座メンバー。
これまでに室内楽を浦川宜也、ヴァイオリンを石井啓一郎、木野雅之、嶋田慶子、大谷康子、海野義雄、各氏に師事。

迫田圭(Violin)

東京音楽大学大学院に給費奨学金を得て入学、卒業。
東京音楽大学コンクール入選、第28回市川市新人演奏家コンクール弦楽器部門最優秀賞。ロリエ弦楽四重奏団としてプロジェクトQ第10章に参加。
若手作曲家の新作初演にも数多く携わっており、サントリーサマーフェスティバル内の芥川作曲賞選考演奏会ではソリストを務める等、精力的に活動している。
現在、おーけすとら・ぴとれ座コンサートマスター。東京音楽大学ピアノ伴奏科演奏助手。

渡邉拓真(Viola)

福島県出身。5歳よりヴァイオリンを16歳よりヴィオラを始める。
東京音楽大学付属高等学校を経て、現在同大学に在学中。ヴァイオリンをエドワード・ツェンコフスキ、保井頌子、山口裕之の各氏に師事。室内楽を斎藤真知亜、ドミトリー・フェイギン、苅田雅治、山口裕之の各氏に師事。

土師晋太郎(Cello)

東京都生まれ。9歳よりチェロを始め、東京音楽大学付属高等学校を経て東京音楽大学、
東京芸術大学院古楽専攻を修了。これまで、チェロを奥山理歌、苅田雅治、ドミトリーフェイギン、鈴木秀美の各氏に師事。